法源寺便
2021.09.03

近くの空き家を購入してお寺の離れ的な宿坊にしよう計画ですが、少しずつですが進んでいます。

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お手伝いのお坊さんを頼んで、有縁霊位の供養と改修工事や付帯作業の円満成就祈願も済ませました。

当初は旅館業許可の取得もできる限り自分でやろうと息巻いていましたが、SOCIAL TEMPLEでもお世話になっている、頼れる行政書士の丹澤さんに申請にかかる作業を依頼することにしました。

なぜそうしたのかというと、全体的なこと考えてそれが最適だと判断したからです。
実際に自分で保健所に出向いて担当の方から説明を受け、消防署の届出書類や下水に関する書類をやってみたりして、許可取得までの行程については大まかに把握できました。

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写真は消防署の検査の様子

しかし、その一つひとつに思いのほか法解釈や窓口での実際の運用や地域の不文律のようなものがあり、お寺の仕事や諸々やりながら進めていくことが大変で、どんどんとスケジュールが後ろになっていってしまい、これは諸々のコストを考えると大人しく頼んだ方がいいなと思いました。

 

今回の「近くの空き家を購入してお寺の離れ的な宿坊にしよう計画」(計画名長過ぎ問題)の一つのテーマとして「再現性」を掲げています。
そのために、なるべくコストを抑えて住職が自分で旅館業許可の取得ができるまでを発信しようと思っていました。
僕の頭の中で「再現性=金銭的負担が少ない」という短絡的な公式に当てはめてしまっていたのですが、当たり前のことなんですが僕ら坊さんもやらなければならない仕事があります。
普段の疎かにできない法務のほかに多くの時間をそれにかかる作業や調べ物に費やすことはかえって再現性を落としてしまうのではないかと思うようになりました。
開業準備だけに注力できるのであればいいのですが、他の人が「自分もやってみようかなと思えるか」を考えたときにただ金銭的なコストを落とすことだけに注目するのではなく、時間や作業量などの他のコストとのバランスをとることが大切ですよね。
自分のアホさにちょっとため息が出ますが、比較的早めに気づくことができたのでよしとします。

 

そんなこんなで当初は何でもかんでも自分でやって、それでできたらもっと色々な人たちがチャレンジしようと思えるんじゃないかと思っていましたが、だいぶ考え方も変わってきました。
しかし、最初から外注することをオススメしているわけでは決してなく、実際に自分で最初だけでもやってみたからこそ、今こう思えているし、全体的な作業フローのイメージが頭にもできているので、少しでも自分でチャレンジして全体の作業にかかるコストを体感してイメージすることは必要だと思います。
その上で、どこまで自分でやるのか(やれるのか)を仕分けして、開業というゴールに真っ直ぐ向かうことが大切だと思います。

ということで、適切にアウトソースしていくことでスピードアップして開業準備に取り掛かっております。

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